内陣の天井は、金色のスワロフスキーの天蓋で覆われ、その光輝く様は七宝の光を彷彿させます。
華座観は深遠な教えであり、肝要な教えです。罪業に纏わりつかれている人々を救う為に阿弥陀仏は立ったままで急ぎ現れ、限りなく長い過去から今に至るまでの生死の罪が滅せられると説かれます。
右側の壁面には書家柳田泰山師による『無量寿経』の一文「天下和順 日月清明 風雨以時 災厲不起国豊民安 兵戈無用 崇徳興仁 務修礼譲」が掛けられる予定です。
「(仏の赴くところは)天下は泰平となり、太陽も月も清らかに輝き、時季よく雨が降り風が吹き、災害や疫病も起こらない。国は豊かに栄え、民の暮らしは安らかとなり、武力を行使することもない。(人々は)他人の善いところを尊び、互いに思いやりながら、つとめて礼儀正しく振る舞い、また譲り合うのである。(解釈「浄土宗ホームページ」抜粋)」
回向院は、無縁寺として天災地変等で亡くなった多くの生命を供養してきました。天災地変は避けたくとも避けられないのかも知れませんが、切に願い祈ることは、正しく天下和順の一文に込められています。お釈迦様の御言葉にある「生きとし生けるすべてのものは、皆、幸せであれ。」無縁仏の供養を続けるなかで、より一層心に響くお言葉であります。